猫が身軽で俊敏な理由は、第一に捕食者として進化してきた事によります。
「猫の歴史」の中で紹介したリビアネコはアフリカの熱帯ジャングルで生息
していました（今も）。
ジャングルの中でネコが補食出来る生き物は小動物や鳥です。
この生き物を捕らえるには俊敏さが必要です。長い年月をかけて
徐々に身軽に動けるように進化してきたのです。
第二に、ネコの脳にあります。
ネコの脳は、記憶・思考の部分はあまり発達していません。
しかし、感覚機能の部分は非常に発達していて
寝起きの瞬間でも敏捷に動くことができます。
第三に、骨格です。
背骨の椎骨の数が多く、人間と違い１つ１つが硬い靱帯でつながっているのではなく
筋肉によって繋がっている為に、ネコの背骨はとてもしなやかです。
他に鎖骨がない事です。前足で物を持ち上げる動作が必要ない為に退化しました。
これにより胸の幅が狭まり細い所をすり抜ける事が出来ます。
このような特徴が組合わさり、しなやかな肉体と運動能力に長ける脳により
俊敏さを扱えるのです。