鼻炎になるとネコはくしゃみをしたりすることがあります。
初期の軽いものでは水溶性の鼻汁がでて、鼻の周りが汚れます。
症状が重くなると、鼻汁も粘りけのあるうみの様なものにかわり、
血液が混じることもあります。
そうなると、ネコは鼻で呼吸する事が困難になるためつねに口を開けて
呼吸したり、呼吸が荒くなったりします。
鼻炎の為に食べ物の匂いが分からなくなり、食欲を無くし元気もなくなります。

ネコの鼻炎を引き起こす原因の多くは、やはりウイルス感染です。
ネコ伝染性鼻気管炎やネコカリシウイルス感染症になったネコは、
鼻炎だけでなく呼吸器全体に重い症状が現れます。
また、細菌感染や真菌感染によるクリプトコッカス症などでも鼻炎がおこることがあります。

ネコが乾燥した寒い環境で鼻炎をおこしやすくなります。
最近は夏でもエアコンの影響でこうした症状が出る事があります。
室内を感想させすぎないような注意が必要です。

カビ取りや漂白、消毒に使われる塩素などの刺激性の薬品や、煙、ガス、異物の
吸飲などが鼻炎をおこすことがあります。
最近では、人間同様に花粉、ハウスダスト、イエダニなどがネコにアレルギー性鼻炎を
引き起こす原因とみられています。

治療は症状から鼻炎であることは判断できますが、病気の予後にも関わるため
他の呼吸器の病気は無いかなど調べる必要があります。
血液検査、エックス線検査が必要となる場合もあります。

一般的には抗生物質の投与による内科療法を行います。
症状が軽ければ数日で完治しますが、ウイルス性の感染症や、慢性化したものは、
症状がおさまるまで長い時間かかることもあります。

飼い主がワクチン接種や寒さ、乾燥に気をつかう事も必要です。