副鼻腔炎
 

鼻の奥は副鼻腔という空洞になっており、鼻の粘膜はそのおくまで続いています。
そこに炎症が広まると副鼻腔炎になり、症状が重くなると鼻汁がそこにたまって、
蓄膿症となります。
鼻炎が長引いたり重たくなったときに、副鼻腔炎を併発することが多くなります。

副鼻腔炎をおこすと、鼻炎だけの時よりも鼻汁やくしゃみの症状が激しくなります。
またネコは呼吸しにくくなり、口を半開きにしたままゼーゼーとあえぐように
呼吸をする事があります。
さらに炎症が進み、鼻汁の排出が妨げられると蓄膿症になることもあります。
そうなるとネコはくしゃみの度に濃いうみのような鼻水をとばしたり、
鼻汁に血が混ざっていたりすることがあります。
症状がこのように重くなると食欲を失い、元気もなくなります。

この病気はウイルス性の感染症などが原因となる事が多いようです。
真菌が原因のクリプトコッカス症も副鼻腔炎をおこします。
また、刺激性の薬物・ガス、異物などを水根で副鼻腔炎を起こす事もあります。
また鼻炎と副鼻腔炎を併発することもあります。
乾燥した寒い環境は病気を悪化させるおそれがありますので注意してください。

治療に関しては、症状が軽い場合には投薬だけで完治することもあります。
しかし、鼻の上部が腫れてきたり、蓄膿症を起こして濃い鼻汁が出ている
ようになると、鼻の洗浄が必要です。
とくに慢性の蓄膿症をおこすと、鼻を小さく切開して洗浄しなければならない
場合も有ります。

この病気は他の呼吸器の病気と併発する事が多いので予防のための
ワクチンをきちんと接種し、鼻炎などは慢性化する前に早めに治療を
受けなければなりません。



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