気胸
 

ネコの胸の中に空気がたまり、肺が十分にふくまらまなくなって呼吸困難に陥る病気です
交通事故やネコ同士のケンカなどによる怪我、他の呼吸器の病気が原因となります。

気胸になると、呼吸困難の症状が現れます。
ゼーゼーとあえぐような呼吸をすることがあります。
ネコは、少しでも呼吸しやすいように前足を踏ん張って胸を広げるような姿勢をとり、
口を開けて呼吸しようとします。
咳がでることもあり、同時によだれや喀血、吐血がみられることもあります。
胸部に痛みが有る場合は、体に触られたり抱かれたりするのを嫌がります。
ちょっと運動しただけでも動けなくなったり、呼吸がさらに荒くなることもあります。

気管や肺は、肺炎や気管支炎で組織がもろくなっているとちょっとした
咳の衝撃でも破れる事もあります。このような場合は空気が胸腔の中に入り込み、
呼吸によって肺が正常に広がる事が出来なくなります。

症状がごく軽い場合にはネコを安静にさせ、内科治療を行うだけで治癒することもあります。
しかし、症状が重く、明らかに胸腔に空気がたまっていると分かっている場合には、
針などを使って中の空気を除去しなければなりません。

呼吸困難がひどければ酸素吸入が必要になります。
また事故などで胸に大きな損傷を受けていれば、外科手術が必要かも知れません。


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