肉芽種(好酸球性肉芽種症候群)
 

ネコに良く見られる皮膚病の1つです。
体のあちらこちらが脱毛し、その部分にただれや潰瘍ができます。
腹部やももの内側が脱毛すると、その部分がもりあがりただれます。
これは、肉芽種またはプラークと呼ばれます。
ネコはひどいかゆみを感じるらしく、その部分をしきりに噛んだり引っ掻いたりします。

また、唇に潰瘍ができるタイプもあります。
潰瘍は輪郭がはっきりしていて、その部分の皮膚は赤茶色に変わって少し厚くなり、
じくじくします。ふつう、この潰瘍には痛みもかゆみもありません。
唇にできる腫瘍は手術をしたり、薬による内科的な治療を行いますが、
完治は難しいようです。

この病気の原因はいまのところはっきりしません。
しかし、この病気のネコは同時にアトピーやノミアレルギー、食事性のアレルギーなど
免疫が過剰反応する病気になっていることが少なくありません。
そのため、この病気も免疫が関係している可能性もあります。
ストレスが発症の引き金になっているとうい見方もあります。

治療は副腎皮質ホルモン薬を与えて炎症をおさえます。
この病気はノミ・アトピー、アレルギーが原因となっている可能性があります。
そこで、ノミを駆除したり、アトピーや食事性のアレルギーになっているときは
その治療も行います。
理由ははっきりしていませんが、抗生物質を与えると症状が和らぐこともあります。
しかし、この病気は原因がはっきりしていない事もあり、
治療が困難なことも少なくありません。

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