ノミによる皮膚病
 

ノミの種類は日本でも70種も見つかっています。
このうち、一般にネコに寄生するノミはネコノミです。
しかし、イヌノミがネコの体から見つかることもあります。
ノミはネコの首のまわりや尻尾のまわりの被毛をかき分けると、
素早く動き回るノミが見つかることがあります。

イヌ・ネコに寄生しているのは多くはネコノミです。
ネコノミはあたたかく湿度の高い環境では、一日に数個から20個ほどの
卵を産み、卵は2〜10日でふ化し、2週間〜1ヶ月で成虫になります。

ノミが寄生するとネコはひどいかゆみを感じ、体をしきりになめたりかんだり、
あるいは皮膚を引っ掻いて傷つけたりします。
ひどくなると、首の周りや背中が脱毛したり、皮膚に小さな発疹が出る事もあります。

かゆみや皮膚炎はノミの唾液の中に含まれる成分がネコにアレルギーを
引き起こすために生じます。これらの成分によって免疫細胞の一種が刺激され、
皮膚に炎症を引き起こす物質を放出します。

治療はノミの駆除剤を使ってノミを駆除します。
しかし、ネコの体にノミがいなくなってネコの生活している環境からノミを駆除しなければ
ネコはふたたびノミに寄生されます。

家具の下に幼虫がひそんでいたりするので、広い範囲をていねいに清掃し、
ノミのフンや卵が多く見つかったところには駆除剤をまきます。
複数の動物を飼っている時にはノミが見つかっていない他の動物に対しても
駆除を行わなくてはなりません。
最近ではノミの成虫を殺す駆除剤や卵のふ化を妨げる昆虫発育阻害剤がよく使われています。

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