おもに外耳道の皮膚の表面にダニが寄生することによっておこる、急性または慢性の
外耳炎の症状をいいます。
ネコが耳をひどくかゆがって頭を振ったり、
後ろ足で耳を引っ掻いたり、耳を物にこすりつけたりします。
このため耳の付け根のまわりの毛が抜けたり、ひっかき傷ができたり、
ひどく引っ掻いたために出血する事もあります。
また、耳血腫を併発することもあります。
外耳道(耳の穴)には、黒褐色の乾いた耳アカが多量に認められます。
しばしば、耳アカはかたまりとなって外耳道をふさいでしまい、その刺激で
外耳道炎をおこします。
しんこうすると、耳道の深部には滲出液がたまり、耳の根本をおさえるとネコは痛みを示し、
慢性外耳炎の症状を呈すようになります。
とくに幼ネコで感染率が高くなります。
治療では、耳道にたまっている耳アカを清拭して除去し、外耳道を
きれいにします。
そして殺ダニ剤の外用薬を塗布してダニを駆除します。
また、かゆみが強いので抗炎症薬を併用してかゆみを抑えます。
ただし、殺ダニ剤は成虫のダニに対してのみ効果があり、
ダニの卵や幼ダニまで駆除することはできません。
卵から成虫になるまで3週間かかるので、この様な処置を3日おきに3〜4週間続けます。
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