ビタミンA欠乏症
 

ネコの体は人間やイヌとは違い、体内でビタミンAを作る事ができません。
人間やイヌの場合には、野菜などを食べれば、
その中に含まれるビタミンAの材料(ベータカロチン)
からビタミンAを作る事ができますが、ネコはこの仕組みをもっていません。

そこで、ネコはビタミンAそのものを動物性の食物から摂取する必要があります。
そのため、食欲不振が続いたり、偏食ぎみのネコなどはこの病気にかかる可能性が
とくに高くなります。

また、伝染性の呼吸器の病気にかかると、ふだんよりビタミンAの消費量が増えます。
そのうえ病気で食欲不振をおこすとさらにビタミンAが欠乏することになります。
この様な理由からも飼い主はネコの体の状態に気を配らねばなりません。

治療は、ビタミンA欠乏症が疑われるときには、まずビタミンAを内服させたり注射で
投与し、これによって症状が改善されるかどうかを見ます。
ネコが快方に向かえばこの病気と判断し、同じ治療を続けます。
皮膚に病変が現れているときは、同時に皮膚病の治療も行います。


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