歯ぐき、舌、口腔、などが炎症を起こす病気です。
年をとったネコや、病気で体の弱ったネコに良く見られます。
とくにネコエイズ、白血病ウイルス感染症になりかかったネコは口内炎に
なりやすく、なかなか治りません。
口内炎を放置すると、ネコは食欲がなくなってますます体力が低下し、
体が弱ってしまいます。
飼い主は早めに獣医師の診断をうける必要があります。
症状は歯ぐき、舌、口腔、などが炎症をおこし、赤く腫れたり、ただれたり
潰瘍になったりします。
口の中が白っぽいもので覆われることもあります。
急性のときは、炎症をおこしているところから出血しやすくなります。
ネコはよだれを垂らし、口臭も強くなります。
痛みがひどいためにものを食べようとしなくなります。
食欲があるようでも、ちょっと食べてすぐにやめたりします。
元気もなくなり、口のまわりや頬にさわられるのを嫌がります。
このような状態が続くとやせて体が弱り、脱水症状を起こす事もあります。
ネコの口内炎は他の病気が原因で口内炎になっていることが多いため治りにくく、
しかも再発しやすいといえます。
また、炎症部分から細菌が侵入して内臓に運ばれ、別の病気を引き起こすこともあります。
歯垢・歯石がたまる事でも口内炎になりやすいようです。
また、ビタミンAが不足すると、口の中の粘膜が乾燥して口内炎になります。
治療では、口の中を洗浄します。
歯石や歯垢がたまっている場合には麻酔をかけ、それらを取り除きます。
ついで、抗生物質、抗炎症薬を与えます。
口の中が真菌に感染しているので、抗真菌薬を投与します。
薬では治療の難しい潰瘍や炎症がひどくなって壊死している部分は手術などで
除去することもあります。
栄養状態が悪いときや、脱水を起こしている時は点滴を行い補います。
その他の病気が有る時はその治療も併行します。
2〜3日に1回でも、歯と歯ぐきをガーゼや、ネコ用ブラシなどでマッサージすると
口内炎になりにくくなります。
|