中毒概要

 

ネコはたいへん好奇心が旺盛な動物です。
見慣れない物が目にはいるとじゃれついたり、爪でひっかいたり、舐めたりもします。
もし、それが毒物だった場合、ネコが遊んでいるうちに口に入ったり、体にういた
毒物をなめたりすると、中毒をおこします。

まあ、ネコはときどき植物を食べる習性があるため、庭の毒のある植物を食べて
中毒になることもあります。

ネコが有毒な薬品や毒のある植物を食べたり、そのおそれがあるときには、
飼い主は一刻も早く病院に連れて行かなくてはなりません。

家の中でネコが中毒を起こす物は、たとえば、台所の洗剤や漂白剤、化粧品、
消臭剤、殺虫剤、植物に使う肥料、農薬など数えあげればまだまだ出てきそうです。

これらのものは、普段はきちんと整理され、人間だけではなくネコにも危険が
およばないように保管されているはずです。

しかし元気なネコは遊ぶのが好きです。
いろいろなものにじゃれつき、歯で食い破ったり壊したり、爪を使って引き裂いたりと、
目を離していると何をするかわかりません。

また、ネコはたいへんきれい好きでもあります。
体についたものはきれいになるまでいつまでも舐め続けます。
外で体についた泥やほこり、道路工事のコールタール、草花の種や葉など、
なんでも舐め取って綺麗にしようとします。
その中にはネコに有害な中毒を起こすようなものが含まれているかも知れません。

ネコが下痢を起こしたり、便の中に虫がいたりいたときに、人間の薬を飲ませたり、
市販の薬を使ったことのある飼い主もいるでしょう。
人間用の薬を使うと、薬や使用方法によっては副作用の方が大きく現れる事があります。

もしネコが薬品や有毒物などをなめたり、正体不明のものを食べてしまったと見られたら、
いち早く獣医師の診断を受けなくてはいけません。
そのときに、ネコが食べたものの残りもの、容器、包装紙、取扱説明書などがあれば、
持参しましょう。

これらがあれば、獣医師は診断と治療を確実に行うことができます。



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