生殖器の病気概要

 

ネコのオスは、あまり生殖器の病気にはなりません。
子供を産むための複雑な生殖器をもつメスの方が、生殖器の病気になりやすいようです。

オスの生殖器は精巣(睾丸)とペニスであり、副生殖器は前立腺です。
精巣でつくられた精子は、精管とよばれるほそい管を伝わってペニスまで運ばれます。
ネコの精管は、膀胱の下にあるペニスに至ります。
前立腺は卵形で膀胱の後ろにある、精液の成分となる透明な液を出します。

メスの生殖器のしくみは、人間とほとんど違いがありません。
卵巣と子宮、それに膣で、副生殖器は乳腺です。
メスの子宮はY字形をしています。ふたまた部分より上は2本の長い角に例えられて
子宮角といい、2つあわせて双角子宮とも呼ばれます。
その角の先端に卵巣があり、子宮角はそこから卵を受け取ります。
ふつう、ネコは人間とは違っていちどに何頭もの子供を産むので、
子宮はネコの体にくらべて長めです。

ない、メスネコの卵巣はまれにガンや嚢腫になりますが、
それ以外の病気にはなりにくいようです。

子宮のふたまたより下の部分お子宮体といいます。
さらに子宮の先端部分はくびれており(子宮頸)、その下の膣へと続いています。

メスの生殖器は、基本的に子孫を残す以外の目的や働きをもってはいません。
そのため、妊娠や出産、あるいはその準備のために卵巣が出すホルモンの命令に
したがって働きます。

発情の時期や持続時間は日照時間や太陽光の強さに影響され、北半球では
南の地域に行くほど発情期間が長いようです。
日本ではほとんどのメスネコは冬から春にかけて発情し、
初夏まで発情がつづくことがあります。
ネコはこの期間に何度も発情を繰り返します。




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