脳炎・脊髄炎

 

ウイルスや細菌、寄生虫などに感染した時、それらによって
脳や神経が冒される事があります


体の一部がまひする、体がふるえる、頭をつねに傾けている、
歩き方がおかしい、よろめく、けいれんを起こす、
眼球が細かくふるえる、などの症状が現れます。
また性各区が攻撃的になることもあります。

ウイルスに感染したときの神経症状は急速に進行し、
すぐに死ぬ事がすくなくありません。

原因としてはウイルス、細菌、真菌(カビ類)、寄生虫に感染すると、
脳や脊髄が炎症をおこしたりそれらの組織がこわれて、
異常な神経症状をおこすことになります。

●伝染性腹膜炎
ウイルスの感染によっておこり、脳や髄膜、脊髄に炎症を起こす事があります。
治療法はありません。腹部や胸部に水がたまるものとそうでないものがあります。

●ネコエイズ(免疫不全症)
ウイルスが直接神経系統をおかすことはありませんが、
ネコエイズになると免疫がいちじるしく低下し、二次的に細菌や真菌、原虫などに
感染しやすくなり、その結果として神経症状が現れます。

●クリプトコッカス症
酵母に似たクリプトコッカスという真菌に感染し、それらが脳に侵入すると、
ネコは脳炎や髄膜炎を引き起こします。

●トキソプラズマ症
トキソプラズマという原虫が感染すると、この虫が脳や脊髄に侵入して、
脳脊髄炎をおこしたり、神経組織をこわすことがあります。

●フィラリア症
まれにフィラリアが血流に運ばれて脳に入る事があります。

治療では、まず輸液などを行い、全身の状態を少しでも良くします。
また脳のむくみを防ぐために利尿役を与えたり、発作を防ぐために
抗けいれん薬を投与します。

そのご原因となる感染症の治療を行います。
(感染症の項参照)

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