てんかん発作

 

脳や神経の病気になると、突然、体をつっぱらせて泡をふいて倒れたり、
意識を失ってけいれんをおこすことがあります。

よろめいて叫び声をあげながらけいれんし、期を失うこともあります。
ネコは口から泡をふいて歯をカチカチいわせ、無意識に便や尿を出します。

発作はふつう数十秒から長くても数分で終わります。
飼い主はネコをその場から動かさず、呼吸がら楽にできるような姿勢にして、
体を毛布などで軽く包んでください。
けいれんが5分以上続くと危険です。
発作がおさまるとネコは普通の状態にもどりますが、ふらつきながら
歩き回ったり、いきなり走り出したりすることもあります。

このような発作の前後には元気がない、異常に飼い主や家人に甘える、
たくさん食べるなど、ふだんとは違う行動をみせることがあります。

原因が先天的のようにはっきりしない例と、
脳の病気や怪我によっておこるときがあります。
ネコのてんかんはほとんどは後者で、
感染症、脳炎、脳脊髄炎、中毒、栄養性の病気、脳の腫瘍、頭部のケガなどが
原因となります。

治療では、原因となる病気が分かっているときにはその治療を行います。
繰り返し発作をおこすときには抗けいれん薬を与え、症状をおさえます。
薬は発作の回数を減らしますが、完全に治ることはまれです。

抗けいれん薬はネコに対しては副作用がつよいものが多いので、
飼い主は薬を飲ませた時の状態をよく観察しなくてはなりません。

また、急に薬を中止すると、ひどい発作がおこることもあるので、
飼い主は自分の判断で薬をやめてはいけません。

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