頭部のケガ

 

ネコは交通事故や高いところからの落下事故にあいやすい動物です
この様な時、ネコは生命をとりとめても、頭を強く打つなどして脳が傷つき、
後遺症が残ることがあります。
ネコが意識を失った時には、できるだけ早く獣医師の診断を受けるべきですが、
むやみに体を動かすと生命が危険です。
ネコの体や頭を動かさないようにして静かに横たえ、まず獣医師に連絡して
指示をあおぎます。
動物病院に運ぶ時はできるだけ頭に衝撃が加わらないように運びます。

症状としては、さまざまで、
もうろうとして、目がよく見えなかったり、よろめいたり、痙攣を起こす事もあります。
ひどいときには昏睡状態におちいり、死亡します。
脳の怪我はたとえ回復したようにみえても、
体のまひなどの後遺症が残る事も少なくありません。

治療では、事故でひどい怪我を負っている時には、
まず人工呼吸器をつけるなどして緊急に救命措置を行います。

脳は強い衝撃をうけるとむくみ、頭蓋内の圧力が異常に高くなるため、
脳の組織が損傷します。
そこで、むくみを抑えるために副腎皮質ホルモン薬や利尿役を与えます。

そのほか、二次感染などを防ぐために抗生物質や発作をおさえるための
抗けいれん薬も使われます。

手術をして脳内にできた血液のかたまりを取り除いたり、
骨折した頭蓋骨をできるだけ元のように整える事もあります。

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