その他
 

排尿・攻撃性以外にも、爪とぎや、いつまでも同じ所を舐め続けるとか
衣類を噛んだり、吸ったりしたりなどの行動も見られます。
これらは常同行動(じょうどうこうどう)といい、本能や、遺伝子的な
性質と推測されます。なかには精神的な問題を抱えているために
起こる行動もあります。

●爪とぎ

ネコにとって爪とぎはストレス発散や、マーキング行動としての意味があり
正常で必要不可欠な行動です。
ですが、家具や柱で爪とぎをしなくなるようにする方法もあります。
できれば、なるべく子猫の時期に爪とぎグッズを買ってきて、
マタタビをかけたりして興味をひき、トレーニングすることが良いです。

また、角材を置くことも効果的です。
スギなどの柔らかめのモノがネコの好みです。
ホームセンターなどで買えます。
だいたい、幅10cm、長さ50cm程度のモノが良いです。
用意した爪とぎが良いモノであれば、家具などで爪を研ぐことをやめるはずです。
また、定期的に新しいモノに交換することが必要です。
ネコは新しければ新しいほど喜んで爪を研ぎます。
●強迫的な行動
腹や足など、自分の同じ部位をいつまでも舐め続けるなどの行動です。
これは、原因が寄生虫か皮膚病か精神的なモノが考えられます。
精神的な原因は、人間で言うと自閉症、精神薄弱、視覚障害、精神分裂などの患者にも
しばしば見られる行動です。
原因としては普段の生活で刺激が極端に足りない、または多すぎたりして
それを埋め合わせる、または脳などの中枢神経に原因があるかもしれません。
この症状は、アメリカン・ショートヘアー、ブリティッシュ・ショートヘアーに比較的
多く見られます。治療薬もありますので獣医師へ相談してみてください。
●吸入行動
衣類を噛んだり吸ったりして、その中に顔をうずめ、
まるで母猫に甘えるようにゴロゴロとノドをならして
満足そうな顔をしたりする行動です。
これは、生まれてまもなく母猫から引き離され
母猫に十分な愛情を注がれなかった子猫が、成長しても
このような行動をするようです。
この行動は、食事が十分に与えられていないといっそう強く現れ
ドライフードなど繊維質の食事を与えると減少する傾向があります。
このネコの行動を改善する薬は前述の、
強迫的な行動と同じ薬(SSRI)「選択的セロトニン再取り込み阻害剤」
の投与になります。獣医師に相談してみてください。
●持ち運びと貯蔵
食器用のスポンジや、ぬいぐるみをくわえてどこかに持って行ったり
鳴き声をあげながらぬいぐるみなどを運ぶなどの行為は
獲物にみたてて集めているなどの説がありますが、
よくわかっていません。
不思議な行動ですが、病気・精神的なものなど
心配する必要のあるものなのかも分かっていません。




close