ネコが色々なアクシデントに遭い、心臓や呼吸が停止してしまう事があります。
この場合、急いで獣医師に来て貰うか連れて行くかしなければなりません。
しかし、どちらにしても時間が経つと蘇生が困難になります。
そこで飼い主が獣医師に見せるまでの間、人工呼吸をする場合があります。
その仕方を以下に挙げます。

●心臓マッサージ
ネコの心臓が止まっていた場合に行います。
（止まっていなければ、逆に危険です。）
ネコの左前足のひじが体に当たるところが心臓です。
指でしっかりと、しかし強すぎないように1秒ごとに心臓を押します。
心臓を5・6回押したら、人工呼吸を何度か行い、
ふたたび心臓マッサージを繰り返します。
人工呼吸の間も数を数えて、同じリズムで心臓マッサージを行います。

●人工呼吸
もし、事故で胸を怪我しているのでなければ、
肺の空気を押し出して人口呼吸を行います。
まず、ネコの口を開けて舌を手前に引き出します。
ついで、ネコの胸を手のひらでしっかり押し、すぐにゆるめます。
うまくいけば自然に肺に空気が入って胸が膨らみます。
5秒ほど間をあけてこの動作を繰り返します。

胸を打っていると思われる時は、マウス・トゥ・マウス
（口移しによる人口呼吸）を行います。
まず、ネコののどに何も詰まっていない事を確認します。
ついで手で包むようにしてネコの口を閉じさせ、自分の口をネコの鼻に
押しつけ、息を3秒間、強すぎないように吹き込みます。
そうするとネコの胸が膨らむはずです。
2秒休んでふたたび息を吹き込みます。

●おぼれたネコの蘇生法
大抵のネコは水が嫌いなので水に入ったりはしません。
しかし好奇心が強かったりして、バスタブやプールなどに
あやまって落ちる事があります。
特にバスタブに落ちて這い上がれなくなり死亡事故になりがちです。
おぼれていたら、すぐに水から引き上げます。
もしネコが水を飲み、息をしていない様なら、2本の後ろ足を
しっかりと掴んで、逆さに吊り上げます。
ネコが水をはかない場合には、背中をさするか、軽く叩いて肺から
水が出るようにします。
それでも、心臓・呼吸が戻らなければ、上記の
心臓マッサージ、人口呼吸を行います。