感染症概要
 

感染症とは、細菌や真菌、ウイルス、原虫などの微細な生物がネコの体内に
侵入し、その結果ネコの体内に様々な異常が生じる病気をいいます。

また、感染症にかかった時のネコの健康状態や生活環境がその症状に
大きな影響を与えます。たとえば、ネコの年齢、体調、栄養状態、病原体に対する
免疫の働き方の違い、子ネコの場合には母ネコから免疫を受け継いでいるか、
病原体に感染した時他にも病気を抱えていたかどうかなどによって、
症状は大きく変わります。
生活環境の違いというのは、室内飼いか、主に屋外で過ごしているのか、多頭飼いか、
別のネコやイヌと共同生活しているか、トイレや食器類は清潔かどうか等です。

ウイルスの主な感染ルートは、
●ケンカによる感染
ケンカで、病原体に感染したネコに噛まれたり引っかかれたりすることで、
傷口から同じ病原体に感染します。
●母ネコからの感染
胎児が母ネコのお腹の中で感染したり、子ネコが母乳から感染する事があります。
●毛繕い時の感染
ネコが体についた汚れやノミなどをなめると、病原体もp一緒に体内に入っていてしまいます。
●補食による感染
鳥やネズミなどを捕らえて食べると、それたがもっている病原体に感染することがあります。

感染症の中には予防接種(ワクチン接種)によって予防できる病気もあります。
定期的にワクチン接種を受けるようにしてあげてください。

2005年現在日本では4つの病気に対してワクチン接種が行われています。
代表的なワクチンは、「3種混合ワクチン」と呼ばれるモノです。
これは、「ネコウイルス性鼻気管炎」「ネコカリシウイルス感染症」「ネコ伝染性腸炎」
の3つを予防できるワクチンが含まれています。
その他に、「ネコ白血病ウイルス感染症」に対するワクチンがあります。
(最近アメリカでは、「ネコ伝染性腹膜炎」に対するワクチンも開発されました。)
以上ワクチンをすべて接種すると4つの重大な病気を予防できるようになります。

接種方法は各地域で獣医師に聞いてみてください。
一般的には生後2ヶ月目に1回目の接種、3ヶ月目に2回目の接種をし、後は年に1回の
追加接種を受けるというながれです。
しかし、感染症が流行している地域などによって上記にさらに1〜2回の追加接種が必要に
なる場合があります。

なお、ネコ白血病ウイルス感染症に感染してしまった後に、ワクチン接種をすると
症状が悪化する危険があるため、接種前に検査しなくてはならない場合もあります。



close