ネコ伝染性腸炎
 

重い感染症のひとつです。
体力のある大人のネコが感染した場合は症状が比較的軽く済む
こともありますが、幼ネコや老ネコでは数時間から数日で衰弱し、
死亡することもすくなくありません。
ワクチン接種が普及し最近は減ってきましたが、
とても感染力の強いウイルスです。

病原ウイルスは、感染しているネコの便、尿、唾液に含まれており、
他の多くのウイルスと違い、ネコの体外に出ても数ヶ月にわたって
生き続ける事が出来、また感染力も強いです。

潜伏期間は2〜6日と短く、症状は、吐き気、下痢、腹痛を起こします。
また、この病気になると白血球の数が減少する事があります。
正常値の半分〜1/5以下までさがります。

治療は水分と栄養を補給し点滴、抗生物質などを投与します。
白血球が極端に減っている場合に輸血を行う場合もありますが、
ネコの輸血用の血液が容易に手に入らないこともあり、
一般的ではありません。
吐き気が有る場合に薬やミルク、流動食などを口から飲ませようとすると、
吐き気がひどくなる場合もあるので注意が必要です。

なお、3種混合ワクチンを接種すれば予防できます。
この病気の感染は子猫では致命傷になることもあるので
適切な時期に予防接種を受けるようにしてください。



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