腎臓が突然、十分に働かなくなる状態をいいます。
腎臓そのものに以上が生じただけでなく、心臓の以上で血液循環が悪くなったり、
尿道に結石がつまった時も急性の腎不全となります。

軽い時にはネコは食欲を失って元気がなくなるものの治療を行えばすぐに回復します。

症状が重いと血中の有害な窒素化合物が増えて高窒素血漿になり、尿毒症の症状が現れます。
食欲は全くなくなり、脱水症状をおこして口の中が乾きます。しかし水を飲もうとは
せず、飲んでもすぐに吐いてしまい、体温は下がります。
治療が遅れると口の中から出血したり、アンモニア臭がしたりします。
ひどくなると、けいれんなどの神経症状をおこします。

腎臓に異常がある場合が多いものの、別の病気が原因となっている場合もあります。
たとえば、腎臓内の血液の量が減ると腎臓そのものは正常でも腎臓が血液を十分に濾過
できなくなって、腎不全になります。
また、尿道がつまって尿を排出できなくなった時も腎臓は十分に働かなくなった時も
腎不全となります。
伝染性腹膜炎や中毒などでしばしば深刻な腎不全におちいります。

ネコは軽い急性腎不全をおこすことは少なくありませんが、この時は治療を行えば
短期間で回復し、その後の経過も良いようです。

治療に関しては、尿毒症の治療を行います。
あわせて原因となっている病気を治療します。